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富とお金

2017/04/19(水)

石田式トレードスタイルの軌跡vol.2

こんにちは、石田です。

さて、先週に引き続き、
「石田式トレードスタイルの軌跡vol.2」をお送りします。

この話の内容は
私が今のトレードスタイルを確立するまでに考えたことや、
実践してきたことに沿ってお話しますので、

ステージが様々な各読者様にとって
何らかの「気付き」を得ることが出来る可能性があります。

一度にお話できることは僅かですが
私も過去に「ちょっとした気付き」がきっかけとなって、
トレードスタイルが大きく改善された一人です。

あなたにも、同じことが起こるかもしれません^^

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◇トレードスタイル確立への軌跡

<2 手数料商売>

私が生まれて初めて張った相場は、見事なまでに惨敗し、
預け入れた資金のうち650万円が
「あっ」という間に消えてなくなりました。

無知な私はその時に「勝ち組」の存在を意識していなかった為に
「負けるべくして負けた」
事に気が付くことはありませんでした。

それどころか取引会社の営業マンに
「騙された!」と思い込むほどの勢いでしたから・・・。

なんとも恥ずかしい話です^^;

その後数ヶ月は相場から遠ざかりました。

というか、その時点では
「二度と相場はやらない」
つもりでした。

しかし、自分が意識していない心の奥底で私の
「博打魂」に火がつき、内心どこかで
「優れた相場観を持つ営業マンとの出会い」
を待ち焦がれていたのかもしれません。

数ヵ月後、

その気持ちはある若手営業マンを私のもとへと引き寄せました。

現在は存在しない東京の取引会社のその営業マンは、
まだ初々しく、一所懸命勉強してきた
「東京とうもろこしの上昇相場ネタ」で教科書どおりの
営業トークを展開し、私にクロージングをかけました。

なぜその営業マンの話に乗ったのか?

はっきりは覚えていませんが、当時の私と
年齢が近かったために親近感がわいたこと、
久しぶりに相場を張りたかったことなどの理由から、
尋ねてきたその場で契約する約束を交わしたと記憶しています。

結果的にこの契約が私の2度目の「相場」となったわけです。

前回40枚の片張りで痛い目にあった私は彼に事情を話し、
「10枚からしか受け付けない」という注文条件を変更して、
買いポジション3~4枚程度からトレードをスタートさせたと思います。

2度目の相場となった
とうもろこしの買いポジションは上昇の波に乗り、
日々、含み益が増えていました。

マーケットは所詮上がるか下がるか。
当時「2分の1の確率」を意識することがなかった私は、
見事この相場を言い当てた彼を

「優れた相場観を持つ営業マン」

として信頼しました。

数日後、彼は

「1度利食いして利益を確定させませんか?
そして確定した利益で枚数を増やしましょう。」

と私に提案してきました。

もちろん完全に彼に依存していた私は言う通りに利食いを行い、
その利益で枚数を増やし、その後もその上昇相場に合わせて
「利食いと増し玉」を繰り返しました。

3~4枚からスタートした「とうもろこしの買いポジション」は、
僅かな期間で10枚以上の買いポジションとなり、
その間に利食いをした金額も150万円を超えていたと記憶しています。

私は当時全ての管理を彼任せにしていました。

「合計いくら利食いしたかな?」
「今、買いポジションは何枚?」
「今日はどうなの?利益増えてる?」

彼は担当者として
本当に良く私の「子守り」をしたと思います。

なぜなら経験と顧客の少ない彼にとって、私は
「多くの手数料を稼ぐ為に何でも言うことを聞くお客」
であった為です。

今思えばこの当時の私は
「取引会社は手数料商売」
「手数料を多く得る為に作戦を練っている」
ことを本当の意味で理解することが出来ていませんでした。

しかし、ある出来事がきっかけとなり、私は
「取引会社は手数料を稼ぐ為に存在する」
ということを強く意識するようになりました。

上昇相場であっても、
マーケットが1本調子で上げ続けることはありません。

途中で「押し目」を形成する為に数日間下げる場面が出てきます。

利食いと増し玉を繰り返し拡大していた買いポジションは、
「僅かな下落」であっても損益は現金ベースで
大きく変動するようになっていました。

全ての管理を彼任せにしていた私は、
ある日いつものように彼に
「今日はいくら増えているか?」
を尋ね、数十万円単位の損失が1日で出たことを知り、

「以前の取引の記憶が蘇って怖くなり、
直ぐに出金の要請を行いました。」

彼はその時になかなか出金に応じてくれませんでした。

それはそうでしょう、
出金されてしまえばポジションを建てる資金が減るわけですから、
一度に稼げる手数料が減ってしまいます。

彼は上司の教え通りに

「一度両建てにして利益を固定しましょう!」
「一度決済し、枚数を減らして建て直しましょう!」

と、何度も私に食らい付いてきました。

彼を信頼していた私は
強気で押し切ることが出来ずに数日が経過しました。

それでも出金を希望し続けた結果・・・。

「彼は外出中となり、
変って上司が電話に出るようになりました。」

ますます不安になった私は、
取引ガイドに再度目を通し、ガイドの巻末にあった
消費者相談センターのようなところ(はっきり覚えていませんが)
に電話をかけ、出金に応じてくれない旨を伝えると

「取引会社には「管理部」と言う部署があるので、
 その部署宛に電話をするように」

というアドバイスに従い、何とか出金にこぎつけました。

全てを決済し、
手元に残った利益は「80万円程度」だったと思います。

このとき私はこれまでの経緯を振り返り、初めて

「取引会社の仕事は手数料を稼ぐこと」

という事の、本当の意味を理解できたのです。

現在はオンライン取引が主流となり、
ポジションの数も入出金も自由に自分で判断・選択できるようになり、
自立したトレーダーにとって良い環境が整いました。

その反面、
「取引手数料という売上の伸び悩み」
で取引会社が淘汰されるという現実もあります。

私は現在、自分自身の身を守る為に
「いくら沢山の手数料を支払っても、
その事実はトレードの勝ち負けに直接関係する問題ではない」

と考え、対面取引を利用することはありません。

もしもあなたが現在でも

「営業マンとの対面取引」を行っている場合は、
「高い手数料と営業マン優位の売買内容」

に対して

「それに見合うだけの対価を受け取っているか?
メリットがあるか?」

を再考してみてはいかがでしょうか。

それではまた!

 

 

 

(4)件のみんなのコメント

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この記事に寄せられたコメント一覧

  1. ひろ より:

    まるっきり私と同じパターンです。それも、コーンです。底値で今が買い時、投資という言葉も知らない自分に営業が声をかけてきました。10万円のドライバー(ゴルフ)を買う予定の資金を、クラブなんてタダで買えると勧められコーンを1枚。タイミング悪く、次の日追証。パニック状態。「両建てしましょう。これで、安全です。」そこから、価格は上昇の一途。だが、勧めるのは利食いのみ。いつまでたっても、両建ての売りは抱えたまま。含み損は増えていく。その間何度利食いをさせられたか。いいように営業に言いくるめられ50万のマイナス。当時の手数料は、行って来て8000円。
    バカだよね。両建ての売りを直ぐに外せば、初期に損失出しても、十分利は乗ったのに。営業のズルさと自分の愚かさに腹がたちました。

  2. 匿名希望 より:

    「ウルフ・オブ・ウォールストリート」という映画がありますが、あれなど業者の実態がよく分かる内容ですね。映画なので多少誇張しすぎてはおりますが。
    オンライントレードが普及する前、場立ちの時代の手数料はバカ高く、悪どい業者がはびこっていた様に感じます。
    その時代はまだ私は小学生でしたし、株をやってる人も身内にはいなかったのでだいぶ後で知識として知った事ではありますが。
    また現在では競争激化も相まって”使えない業者”も自然に淘汰されていきますし、現代の投資家は非常に恵まれた環境に身を置いているなと強く感じております。

  3. 夢見る名無しさん より:

    恐ろしい話です。
    その「取引会社の仕事は手数料を稼ぐこと」は今に至るまでにどのように変わっていったのかを知っておいた方がいいような気がしてきました。

    解っていないだけで、同じように搾取されているのかも知れないと不安にもなりました。

  4. つゆ草 より:

    去年、一つの銘柄のみで売り買い混ぜて、5ポジションを持つ手法のスクールに入りましたが、その両建ての外し方など順序立てて教えてもらえず、又その動画を見ていると利益の乗ったものを利食いしていたので、利益になっているものを利食いしている内に売りが複数残りました、折からのトランプ相場にはなるし全ての売りの期限が迫り去年の年末頃に損切り決済をし株をやって以来の、私にしては大きな損失を出しました。石田様の所で両建ての外し方も教えます、のスクール募集を見た時、あのスクールに入らなければ、そしてこんなに損失を出してなければと非常に残念な思いをしました。上手な両建てとその有効な外し方知りたい!と思いました。

    私も昔、電話での対面注文をやりましたが、あの頃と比べて手数料といい自由さなど今は天国ですね。それでも中々稼げません。